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豊かな感性が育つお話絵本 おはなしひかりのくに
4月号 トントンコンコンどんなくつ?

対象年齢 012345

現代を代表する作家・画家の書き下ろし創作絵本。季節の話、昔話、ユーモア話、ファンタジーなど、バラエティーに富んだラインナップです。

AB判 36 ページ

今月の作者インタビュー

あらすじ

きつねのコンコンは靴屋さん。
トントン、コンコン!
どんどんできる、楽しい靴。次はどんな靴かな?

おはなしひかりのくに 4月号 作家
苅田澄子 先生

Q1. 「トントンコンコン」と威勢の良い音で、驚きの靴がたくさん生まれるお話でした。
どんなふうに思いつかれたのでしょうか?
A1. 靴職人が靴を作る映像を見たことがあるのですが、一枚の革から立体的な靴ができあがる過程に見とれました。切ったり縫ったりたたいたり…その手つきがまるで魔法使いのようで。できあがった靴も、魔法のような不思議な靴だったら楽しいなあ…と思いました。たたく音「コンコン」から、きつねのくつやさんにしました。
Q2. 喜湯本のづみ先生の絵をご覧になって、いかがでしたか?
A2. 大胆で愉快で、ページの隅々まで遊び心あふれる絵がとても楽しい!と感動しました。靴の造形も、私の想像をはるか上を行く面白さ!特に好きな場面は、テーブルとイスが町を歩く絵です。好きなキャラクターは、やっぱりコンコン。かっこいいです~。
Q3. このお話の文章の文字数はとてもシンプルですが、ユニークで豊かな世界が広がります。
言葉を紡ぐ際に、どんなことを心がけておられますか?
A3. リズムがよくなるように…ということを心がけています。内容も気持ちにスッと入りやすくなるような気がします。
Q4. 幼い頃の体験が、創作につながっている面はありますか?
A4. 小学1~2年生の時の先生が「ここに好きなものを書いて見せてね」と、1冊のノートをクラス全員に渡しました。先生に「面白かったよ」と言ってもらうのがうれしくて、作文やお話をせっせと書きました。そのまま今につながっているのかもしれません。
Q5. コンコンが楽しげに手際良く靴を作る場面が印象的です。
苅田先生は、おはなしを作る作家さんですが、何か他にも「作る楽しみ」をお持ちですか?
A5. 数年前から俳句にはまっています。作らなくても読むだけでも、日々の生活や身の周りの自然の中にひそんでいる美しさや豊かさに気付けます。
Q6. 苅田先生は、どんな靴がお好きですか?
A6. 普段は歩きやすいスニーカーが多いですが、革靴やブーツも好きです。高校生の時、ハイカットのコンバース(黒)に憧れて履いていたなあ~。
Q7. コンコンにどんな靴を注文したいですか?
A7. ダンスが上手になる靴。
Q8. これから書いてみたい世界や題材、興味を惹かれる物事があれば教えてください!
A8. 鳥や植物が主人公のお話(難しそうですが…)
Q9. 絵本を子どもに読み聞かせる、先生やおうちのかたへひとことメッセージをお願いします。
A9. 絵本を見終わったら「どんな靴がほしい?」と、みんなで想像していただけたらうれしいです!

おはなしひかりのくに 4月号 画家
喜湯本のづみ 先生

Q1. 読者が見たことも聞いたこともないような靴がつぎつぎに登場しました!
素材やデザインなどはどんなふうに考えられたのでしょうか?
A1. 作中では、普通は靴に使わないような材料を使って、魔法のトンカチで仕上げるという奇想天外な作り方をしているのですが、靴のデザイン自体はある程度リアリティを考慮して行なっています。ファンタジックなお話ゆえ、絵を自由にやりすぎて説得力を欠いてしまわないよう、この靴を履いたら飛べそうだなとか、この靴はびよ〜んと伸びそうだなとか、現実的な"それっぽさ"を意識して進めました。靴のモチーフとなるものをひとつ決めて(空飛ぶ靴なら「雲」、おしゃべりな靴なら「カエル」、伸びる靴なら「キリン」といった具合に)そこからイメージを膨らませて形にしていきました。
Q2. 描いていて楽しかった部分、苦心した部分はどんなところですか?
A2. 犬のワンタが空中散歩するシーンで、空の上から街を見下ろす構図を描くのが楽しかったです。まるで自分がカラスかトンビにでもなって旅行している気分になります。一方でこのシーン、苦労したところもあって、空の上と地上とのギャップを出すために、ワンタののんびり感とは反対に背景を細かく描きこんだので時間がかかってしまい、締切ギリギリまで作業していました…楽しくて苦しい、みたいな感じです。笑
Q3. ユーモラスなキャラクター、ダイナミックな構図、細やかで楽しい背景の描き込み…
どんな道具や画材で描かれていますか?
また、どんなふうに今回の画風にたどり着かれたのでしょうか?
A3. 画材はアクリル絵の具を主に使っています。私は行ったり来たり軌道修正を繰り返しながら完成に近づけていくので、気兼ねなく上から重ねて描ける画材が性に合ってるのだろうと思います。画風については、毎度新たな作品にとりかかる度に問題点というのは必ず出てくるので、それらを解決するためにどう描くのがいいかと、線とか面とか色とか形とか、こねくり回しているうちにだんだん今の描き方になっていった感じですね。
Q4. 喜湯本先生は、どんな靴がお好きですか?
A4. 開放感のあるサンダルも好きだしゴツいブーツも好きなんですけど、もっぱら履くのは楽なスニーカーばかり。
Q5. 作業をされるとき、欠かせない「おとも」はありますか?
A5. ラジオ、CD、バナナ(絵の具で手が汚れていても食べやすい!)
Q6. 読者の子どもたちも、園やおうちでお絵描きをします。
楽しんで描くために、大人ができることはあるでしょうか?
A6. 個人的には、絵を描くということは自分自身とおしゃべりするみたいな感覚なので、周りは見守ってあげるだけでいいような気がします。
Q7. 絵本を子どもたちに読んであげる先生や保護者の方に、ひとことメッセージをお願いします!
A7. 夢のある愉快なお話なので、子どもはもちろん大人にも楽しんで読んでもらえたらうれしいです!

※このページで取り上げた絵本は書店では取り扱っておりません。

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