豊かな感性が育つお話絵本
おはなしひかりのくに
1月号 きんの がちょう
対象年齢 012345
現代を代表する作家・画家の書き下ろし創作絵本。季節の話、昔話、ユーモア話、ファンタジーなど、バラエティーに富んだラインナップです。
AB判 36 ページ
定価440円(本体400円)
今月の作者インタビュー
あらすじ
金のがちょうに触ろうとすると、体がくっついて…!
楽しい昔話です。
おはなしひかりのくに 1月号 作家/画家
小林ゆき子 先生
- Q1.
よく知られた昔話の、あまり知られていないバリエーションをとても楽しく再話してくださいました。原作を読まれたときはどんなご感想でしたか?
- A1.
ただ「ガチョウにくっついて取れなくなってしまう」というお話だと思っていたので、改めて原作を読んで、こんなに山場が盛り沢山のお話だったんだと、驚きました。再話をするにあたり、それらを全部詰め込むための構成作業が、かなり難しかったです。それでも、何とかこの面白い童話を、出来る限りそのまま楽しんでもらえる形に出来たらと思いました。
- Q2.
どんなところに力を入れられましたか?
- A2.
序盤、中盤、終盤と、それぞれでお話が成り立つようなインパクトのある内容だったので、一冊の絵本としての流れが不自然にならないように、スムーズに場面を切り替える事を、大切にしました。森の中での小人とのやりとりが、絵本の内容の半分を占めているので、舞台となる背景としての森を、お話の邪魔にならないトーンにするのと同時に、少し湿って薄暗い、何かが起きそうな雰囲気が伝わるように、緑の色や苔や草、木の色合いや形を表現しようと頑張りました。
- Q3.
楽しかったところや、苦労された点はありますか?
- A3.
ガチョウの仕草や表情を、微妙に描き分けるのが楽しかったです。森の場面が続いて、描いても描いても森から抜け出せないのがちょっとしんどかったです。
- Q4.
主人公のマルコは素直で親切、そしてふしぎな前向きさがあります。描かれる際に意識されたことはありますか?
- A4.
マルコの素直さと優しさ、そして鈍感力はとても大事だと思います。意地悪されたり、無理難題を押し付けられても、何とかなるさという気持ちがあると、乗り越えられることは多いし、素直で明るく前向きであれば、応援して手を差し伸べてくれる人は現れるものです。明るく朗らかな雰囲気を、どの場面でも出せたらなと思って描きました。
- Q5.
ガチョウがとてもかわいらしいです。いろいろな動物キャラを描かれると思いますが、描きやすい・好きな動物や性格などはありますか?また、今回のお話の中でお気に入りのキャラクターはいますか?
- A5.
動物を描くのが好きで、擬人化したり、リアルに描くのもどちらも好きです。キツネはちょっと意地悪な性格とか、動物ごとにイメージ付けされている事が多いですが、逆の性格にしたりして、ギャップのあるキャラクターにするのが好きです。恥ずかしがり屋で優しいキツネとか。今回も、もちろんガチョウがお気に入りです。マルコの感情と呼応する感じで、ユーモラスな雰囲気を描きたいと思いました。
- Q6.
大男がぶどう酒やパンを飲み込むシーンや、大きな船の登場など、ダイナミックな場面が印象的です。工夫された点や、密かな見どころなどはありますか?
- A6.
ぶどう酒とパンと船のシーンの構図は、他のページのゆったりしたイメージと全く違い、勢いとインパクトを出して、ダイナミックに描く事が大事だったので、気持ちの切り替えが難しかったです。何度か下絵の段階で編集者さんとやり取りをして、最終的には他ページとの差が出て、後半のお話の盛り上がりを出せたのが良かったです。
- Q7.
王様による『無理難題』が出てくる話です。先生は、「うーん難しい!」という課題と出会ったときの、立ち向かい方や受け流し方は何かありますか?
- A7.
最終的には、何とかなる!と思い込んでコツコツやるしかないですけど、可能な限り交渉して、ギリギリお互いに譲歩出来るところを探ります。
- Q8.
やさしく鮮やかな色合いがとてもきれいです。色遣いに関して、描かれる際に意識されていることはありますか?またお好きな色や、トーン、取り合わせはありますか?
- A8.
毎ページ登場するマルコの服の色は、背景に馴染むような控え目な色にしました。金のガチョウがいつも一緒にいて既に目立つので。お話のキーになる他の人物が、ちゃんと読者の目に入って、お話に集中できるように、それぞれの色を調整することに気を遣いました。色味はお話に合わせて変えています。明るくて鮮やかなトーンの絵本を描く事が多いですが、実は一番好きなのは鉛筆の色のグラデーションです。
※このページで取り上げた絵本は書店では取り扱っておりません。
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