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豊かな感性が育つお話絵本 おはなしひかりのくに
3月号 まいごの おひなさま

対象年齢 012345

現代を代表する作家・画家の書き下ろし創作絵本。季節の話、昔話、ユーモア話、ファンタジーなど、バラエティーに富んだラインナップです。

AB判 36 ページ
定価440円(本体400円)

今月の作者インタビュー

あらすじ

まいごの おひなさま
お月さまを見ていた猫のミヤオとフウ。そこへ、きれいなおひな様が現れて…

おはなしひかりのくに 3月号 おはなしひかりのくに 3月号作家
戸田和代 先生

Q1. ひな祭りの夜に、おひな様達と猫達が繰り広げる大捜索と楽しい宴のお話でした。書かれる際には、どんなことを大切にされましたか?
A1.  このお話はまず猫が浮かびました。家にかつてのらだった老齢の猫がいたからです。そして、この猫がおひな様を見たらどんな顔をするかしら? そんな気持ちから書きはじめたような気がします。
Q2. はせがわかこ先生の絵をご覧になって、いかがでしたか?
A2.  はせがわかこさんの絵は初めてでしたので、ダミーではわからなかったのですが、絵本として出来上がってみると、ああ、思っていたような……と。懐かしいようなとてもあたたかい感じがしました。
Q3. お話の文章が、楽しく、温かく、リズミカルです。言葉を紡ぐ際に、どんなことを心がけておられますか?
A3.  子どもの頃から歌が好きでした。大袈裟にいえば朝から晩まで歌が頭のなかを流れていたり、時として同じ歌詞がぐるぐる回っていたり。そんなある日(その時はもうお話を書いていました)絵本の文章って、歌の歌詞と似ていない? そんなことに気がついたのです。私の絵本の言葉はかつて歌った歌詞に影響されているのかもしれません。
Q4. 童話作家として長くご活躍されています。最初の頃と今で、変わったこと、変わらないことはありますか?
A4.  気がつけば、ずいぶん長いこと書いているような気がしています。それだけ自分に合っているというか、この世界が好きなんだと思います。歌好きの母からもらった多くの歌が気がつけば胸の中で膨らみ童話を書いている…。そんなことでしょうか。以前は恥ずかしいくらい文章が下手でしたが、それを上回るくらいこの世界が好きなのかも。創作は、どんな嫌なことがあっても、頭の中はすぐにどこかへお出かけできちゃいますからね。
Q5. 猫達がとてもユーモラスで、愛らしいです。猫についての思い入れや、こんなところがかわいい!というお話があればぜひお願いします。
A5.  我が家の猫、ふくちゃんは奈良から新幹線に乗って(まるで仏様も一緒に?と思うくらい)幸せをつれてやってきました。今は感謝しかありません。
Q6. 幼い頃の体験が、創作につながっている面はありますか?
A6.  母が無類の歌好きで朝から晩まで歌っていたので(陽気にダンスをしながら)私も恥ずかしげもなく家で大声で歌っていました。童謡、流行歌、のちにアメリカンポップス、ありとあらゆる歌を歌ってきたのが、もしかして、今の仕事のイメージや文章などにつながっているのかもしれません。そう、流行の歌って時代の気分をあらわしていますからね。
Q7. 絵本を子どもに読み聞かせる、先生やおうちの方へひとことメッセージをお願いします。
A7.  小さい子には、お母さんやお父さんの読み聞かせは至福のひとときです。好きな絵本を生の声で聞くほど至福なひとときはないのです。少し疲れていても、わずかな時間がどれほど子どもに喜びを与えているかわかりません。

おはなしひかりのくに 3月号 おはなしひかりのくに 3月号画家
はせがわかこ 先生

Q1. 活動的な猫たちの大捜索と、幻想的な夜の宴を楽しく美しく描いてくださいました。描いていて楽しかった部分、工夫された部分など教えてください。
A1.  たくさんの登場人物や細かい描写に少々苦労いたしましたが、描いている時間はとても楽しいものでした。できるだけ、猫は猫らしく、人形は人形らしく描くことで、元来動かないおひな様が動き出すという不思議さを出せたらと思いました。でも、リアルさだけにこだわるのではなく、表情や仕草を工夫し、このお話の可愛らしさや温かさを表現したいと思いました。子どもたちが楽しんでくれたら嬉しいです。
Q2. おひな様達や猫達の、デザインや個性はどのように決められましたか?
A2.  登場人物同士の会話を想定しながら絵を描いているうちに、自然と個性が湧いてきたように思います。
Q3. 愛らしいキャラクター、やわらかな色味、細やかで楽しい背景の描き込み…どんな道具や画材で描かれていますか? また、どんなふうに今回の画風にたどり着かれたのでしょうか?
A3.  猫達は、昔飼っていた猫や友達の家の猫を、おひな様たちは、手元の木目込み人形を参考にしました。背景を描くにあたって「丘から町を見下ろすとは、どのような感じなのだろう?」と思い、近所の公園の小高い丘に登ってみました。検索すれば、似たような画像はいくらでも出てきますが、私は、出来るだけ体感して描きたいと思っています。絵を製作している時には、残念ながら花桃は咲いていませんでしたが、木の前に立って、花の様子を想像しました。画材については、私は色鉛筆を使うことが多いです。ガーゼや綿棒などでやさしくのばすと、柔らかい雰囲気に仕上がるのが気に入っています。ただ、この手法だと、夜の雰囲気をなかなか出すことが出来ず、今回は水彩絵の具も使いました。色鉛筆と水彩絵の具を何度か重ねることで、闇と華やかさを表現できたのでは、と思っています。
Q4. 作業をされるとき、欠かせない『おとも』はありますか?
A4.  コーヒーとピアノと犬です。コーヒーは、いつも数種類の豆をストックしていて、その時の気分に合わせて選んでいます。お気に入りのカップも、一息つくのに活躍してくれます。ピアノは近年習い始め、下手ながらに少しずつ上達するのが楽しくて、仕事の合間に弾いています。絵を描いている時、私の傍らには、いつも大きな雄のラブラドール・レトリーバーがいます。一緒にゴロゴロしたり、絵の感想を聞いたり(笑)、ふらっと散歩に出るのも良い気分転換になります。
Q5. 小さな頃から、絵を描くのがお好きでしたか? また、読者の子どもたちも、園やおうちでお絵描きをします。楽しんで描くために、大人ができることはあるでしょうか?
A5.  私は幼い時から、お絵描きが大好きでした。「上手ね」などと言われると、更に好きになって、毎日お絵描きをしていました。絵には決まり事などなく、自由な物ですから、決して否定せず、たくさん褒めてあげることが、子どもたちには大切なのではないかと思います。
Q6. 絵本を子どもたちに読んであげる先生や保護者の方に、ひとことメッセージをお願いします!
A6.  私は子どもの頃、叔母にたくさん絵本を読んでもらいました。その時の叔母の膝の温もり、優しい声を今も覚えています。遠い昔の幸せな記憶です。そんなふうに、子どもたちにとって絵本を読んでもらうということは、平和で幸せな時間を過ごすことにほかならないと私は思います。

※このページで取り上げた絵本は書店では取り扱っておりません。

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